せびたん

緋牡丹博徒 お命戴きますのせびたんのレビュー・感想・評価

緋牡丹博徒 お命戴きます(1971年製作の映画)
4.0
このシリーズや小津安二郎の映画はどれがどれかよく分からないのですが、おもしろかったはずです。

私は普段、映画を観る前にも観てからも、その作品の周辺情報を頭に入れない方針なのですが、この映画に関しては知ってることがちょっとあるので書いてみようかなと。

山中貞雄という天才監督の甥であり、本作の監督である加藤泰さんは、ローアングルに自分のアイデンティティを求めていかれたそうです。シーンによってはカメラマンを入れる穴を掘ってまでローアングルで撮ったとか。

うまく書けてるかどうか分かりませんが、これを知ってから加藤泰さんの映画を観ると執拗なまでのローアングルが彼の生き様に見えて私は否定できなくなりました。現代の私が見てもはっきり分かるくらい天才的な映画監督である山中貞雄という存在の重さ、ですね。それが加藤泰さんをローアングルに導いたのだと思うと、ローアングルに込められた思いの重さを全身で受け止めるしかなくなります。

そんなふうになっちゃうから私は映画の周辺情報は頭に入れないようにしているのです、という真性のクズっぽい結論で申し訳ないのですが…ヽ(´Д`;)ノ
それを隠すつもりがないというところが私の美点のひとつではないかと…笑
せびたん

せびたん