ゆみな

美しき冒険旅行のゆみなのレビュー・感想・評価

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)
3.4
ニコラス・ローグ監督の訃報を聞いて、思えば私は『赤い影』しか観たことがないな…って気が付いたんですよ。そしたら他の映画だって観なくちゃいけないじゃんね。しばらくニコラス・ローグ監督作品観ようかと思いますよ。

これ、冒頭かなりビックリしまして。
裕福そうな白人家庭の父と娘と息子が砂漠をドライブしていて、休憩で車を停めて娘は昼食の準備…息子はおもちゃのピストルで遊んでいた。そしたらいきなり父親が狂ったように息子に向かって本物の銃で発砲してきて…さらに焼身自殺してしまう。残された娘と息子は歩いて砂漠から抜け出そうとするんだけど、そこでwalkabout(青年期に一人旅に出て原野での生活を一定期間経験すること)をしているアボリジニ族の男の子と出会い、三人で行動を共にすることになるんだよね。

もう、ストーリーはないに等しくて、三人が大自然の中で生き抜く様子を見ているだけなんだけど、現代を生きている姉弟が経験したことのない残酷な場面にも出くわしたりするんだよね。アボリジニ族の男の子の求愛ダンスが見ていて切なくて…。でも現代社会に戻った彼女が思い出すのは、その旅の事ばかり。色々考えさせらるような映画でした。
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