藤田武彦

たそがれ清兵衛の藤田武彦のレビュー・感想・評価

たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)
3.7
竹光と聞いて、切りかかってくる。
この気持ち、分かります。
偽物って、イヤですよね~。

以前、好意を持ち合っていた女性がいました。
会社の中で、その女性に関するウワサが聞こえてきます。ウシオ電機という会社。
目先の現場のフォローをすると、その女性に関する良いウワサが聞こえてきて、将来のメシの種に邁進していると、悪い偽のウワサが立ち上る。

まるで、異性をニンジンのように扱い、「誰か」の意に沿うとニンジンをぶら下げ、「誰か」の意に沿わないとニンジンを偽物に替える。そんな残念な会社でした(^^;
他の皆さんが同じような経験に合わないことを願っています(^^)


オープニングの紙束を繰る男から、女形のように倒れる姿まで、動作に味わいがある。
ゆったりと描かれ、登場人物に感情移入できる。
しっとりとした想いと、温かな空気が支えている。
宮沢りえの品のある姿と、真田広之の実直なもののふ振りも好感。

その上で、不気味なイメージを放つ、田中泯との対峙が見もの。
鴨居を意識しながら、上段で隙ができるところも面白い。
冗談のような展開だが、スキを作るために必要な細工なのだろう。
藤田武彦

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