米粉

黒い家の米粉のレビュー・感想・評価

黒い家(1999年製作の映画)
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自分の中の怖さの限界値を超えたのか、終盤ゲラゲラ笑いながら絶叫するという未知なる境地に達した。
「恐怖と笑いは紙一重」という言葉は真理だなぁと改めて思うのだった。
隣室にいた母親に精神状態を心配されるという哀しい哀しい年末の始まり。
“寝る前に観てはいけない映画100選”があったら間違いなくランクインするような映画だし、ジャケットや前評判からそんなことは分かっていたはずなのに、夜中0時から観始め、地獄のような今に至る。
2時間前の自分を撲殺したい。
序盤はわりとオフビートだが、主人公が夫婦に出会ってから不穏な空気が徐々に立ち込め、家に侵入するあたりから一気に手に汗握る展開に。
階段のシーンではおそらく数滴ちびったと思う。
あの大竹しのぶの顔が頭から離れず、間違いなく今日の夢に出てきそうな悪い予感しかしない。
われわれにとっての“普通”が通用しない人間がいる。
ひょっとしたら日常生活でも遭遇する可能性があるという点で、お化けやモンスターなんかよりもリアルで体の芯が凍りつくような恐怖を感じた。
小学生の頃に同級生に嫌なことを言われ、「自分がされて嫌なことは人にしない方がいい」と言ったことがある。(ませたガキだ
その時に相手が返した言葉がいまだに忘れられない。
「別に私はされて嫌じゃない」と。
今思えば本当に恐ろしい思想だと思う。
自分が良ければ他人なんてどうでもいい。
そういう人間が普通の人の仮面をかぶってどこかで普通に生活をしているということを忘れてはいけない。
“不条理”との向き合い方を考えさせてくれる良作だった。
それにしても怖いのでもう二度と観たくないけれど、原作は読んでみたいと思ってるので、もう手の施しようのないドMですわ…