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ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオンのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.3
神と人が分たれる昔、トラキアの荒野で盲目の母デメテルと暮すアリオンは、伯父ハデスに冥府世界へ連れ去られた。
ティターン族の父王クロノスの死後、三兄弟の長男ハデスは地底王、次男ポセイドンは海王、三男ゼウスは地上王となり、デメテルの盲目は呪いが原因で、その源は母子を捨てたポセイドンと、ハデスはアリオンに教える。
呪いを解くべく、怪力獣人ギドと少年セネカを従え旅に出るアリオンは、ゼウス軍に捕われるが、口のきけない少女レスフィーナに救われた。
ゼウスの娘アテナは軍の指揮をとり、彼らの後を追うが、折しもポセイドン船団が押しよせる。
アリオンはポセイドンと出会い、レスフィーナが双子の妹と知り、再び両軍の戦いの中、アテナ陣地へもぐり込み、アテナの兄アポロンと対面した。
そして、又しても出現したハデスを己れの欲望のために生きる汚ない奴となじって殺すが、ハデスの亡霊はアリオンにとり憑いて、彼はポセイドンを殺してしまう。
我に帰るアリオンは父殺しの罪におどろき、セネカやギドと陣営を脱出。
王を失ったポセイドン軍はアテナ軍の前に滅んだ。一方逃亡行のアリオンは黒の獅子王にアソス山の隠者リュカオーンを訪ねるよう助言され、隠者に時と空の狭間へと誘われる。
ティターン族の過去、ゼウス三兄弟の父殺し、デメテルを犯すポセイドン、それを目撃してハゲ鷹のえじきになる青年、オリンポス宮中にいるレスフィーナ--。アリオンは真の敵こそアポロンと知り、オリンポスに上陸し、エートス老人にプロメテウスの伝説を聞く。
ティターンの血をひく、ゼウス兄弟のいとこであり、エートスの娘パンドーラの夫プロメテウス。彼こそあのえじきとなった青年であり、アリオンはゼウスに虐げられた民衆らとオリンポス宮殿に潜入すると獅子王が現れた。
彼こそアリオンの実の父であり、母はパンドーラ、そして彼こそプロメテウスの化身である。
ゼウスの崇める大母神ガイアは、その獅子王を倒すが、アポロンに幽閉されていたレスフィーナの発揮した秘力の前に倒れる。
アポロンはゼウスを殺し、レスフィーナの力で新しい王朝を築こうとするが、彼女の最後の力の前についに破れ去った。
そして、歓声のこだまする中、アリオンはレスフィーナと共にデメテルのもとへ旅する約束を交した。
安彦良和が、原作、監督、脚本を担当したファンタジーアニメ映画。
原作全4巻を2時間にまとめたので、ストーリー展開は駆け足だが、ゼウスたちギリシャ神話の神々の抗争に巻き込まれながらも黒の獅子王やリュカオーンの導きとセネカたちの助けを借りながら宿命に立ち向かうアリオンの成長と冒険を描くファンタジーアドベンチャーが、躍動感のあるアクション満載で描かれていく。
原作コミックの世界観に忠実なクオリティ高いアニメが、素晴らしいファンタジーアニメ映画。
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