中島貞夫×笠原和夫×菅原文太×成田三樹夫×美輪明宏×ダウンタウンブギウギバンドという混沌。
昭和30年代の銀座を舞台に、ファッションビルの利権を巡る男たちの抗争を描く。
最初は敵対していたものの、熱い友情を築くことになるザギンの3政トリオ。
協力して太陽カンパニーを設立した彼らは、銀座興行との対立を制し、遂にファッションビルの利権を手に入れようとする。
しかしその利権は、仲介人としての立場を利用した田所(成田三樹夫)にかすめ取られてしまい、3政は田所に対する襲撃を決行するのであった。
この時代の東映作品は、実にセリフが生き生きとしている。
トッパ政が入れ込む女を"股の金庫が固い"と形容したり、
拷問された敵幹部に対する襲撃シーンでの「箸持つ指3本だけ残してやる!」なんかも印象的。(拷問された後に、痛みの余韻がしっかり残っているのが良かった)
ちゃっかり川谷拓三も(似合わない)取り調べの警察役で出演しており、
「てめぇらクズ捕まえんのに、六法全書関係ねぇんだよ!!」という恫喝を披露しており、県警対組織暴力で痛めつけられた男の、微かなカタルシスを感じた。
ラストの"行って戻って100mの勝負"もジョニートーっぽくて良かった。(というかジョニートーのルーツは絶対東映ヤクザ映画だろ!)
こういう映画で最後に銃撃戦を持ってくるのは、やはり筈せませんね。