けんたろう

大学は出たけれどのけんたろうのネタバレレビュー・内容・結末

大学は出たけれど(1929年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「~けれど」シリイズのおひとつめ。


母を想うて噓を附きたる其の痩せ我慢の、何んと無様で美しきことか! 加へて、安き職を断る其の下らぬ矜持の、何んと莫迦で人間なことか! 嗚呼、中々職に有り就けぬ若者の、意気地と悲喜よ。
ところが裏では、女給をしてゞも金を入るゝ町子(田中絹枝)の姿が在り。成るほど社会も家庭も、何時だつて悲しきものである。果たして改心せし徹夫(高田稔)には、ちよつぴり感動をしちまうた。

いゝドラマである。俺れも頑張らう。


追伸
元は七十分のフイルムであつたらし。残存する十一分の映像しか観られなかつたことが悔やまる。