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大誘拐 RAINBOW KIDSのBGのレビュー・感想・評価

大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)
4.3
「あ、今日もお山がきれい」北林谷栄主演、岡本喜八監督の痛快コメディの傑作!昔から大好きな作品です。邦画コメディでこれ以上の作品に未だ出会ってない気がする。確かに古い映画だけど、今観ても全く色褪せない。面白い!そして、痛快!最高のラストにもう大喝采!

風間トオルらヘッポコトリオはショボい小悪党だ。リーダーが誘拐を持ちかけた途端に尻込みする始末。3人が計画したのは一人の老婦人を誘拐し、身代金をせしめること。ヘッポコトリオは何とか誘拐には成功するものの、即座にアジトの場所や乗っている車名を、目隠ししたままのおばあちゃんにピタリと言い当てられてしまう。なんてポンコツ!どこが大誘拐だよ!
その頃、世間は大騒ぎになっていた。なぜなら、このおばあちゃんは和歌山に広大な山林を所有する超大富豪。県警も上を下への大騒ぎだ!
ヘッポコトリオは身代金を要求する訳だが、その額は5,000万円と決めていた。それを聞いて、みるみる顔色が険しくなるおばあちゃん。私を誰や思うてるんか。静かにマジ切れするおばあちゃん。そしてとんでもない事を言い出します。身代金額は100億円。これ以上びた一文まけられまへん!
さあさあ、大変なことになってきましたよ!!

テンポよく進む物語。前代未聞の大誘拐を小気味よく魅せてくれます。警察には嶋田久作のアゴをなで回す緒形拳、おばあちゃんやヘッポコトリオを匿ってくれてフライングエルボーをかます樹木希林。もう最高です!そして何よりキュートで楽しいおばあちゃんの北林谷栄。終盤の表情には唸らされました!本当にすごい!

古い映画だけど騙されたと思って1度は観てみて欲しい1本。果たして大誘拐は成功するのか。おばあちゃんは無事に家に帰れるのか。ヘッポコトリオに未来はあるのか。愉快で痛快でホッコリするメルヘンな結末は必見です!是非!
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