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リリィ、はちみつ色の秘密のtorakoaのレビュー・感想・評価

リリィ、はちみつ色の秘密(2008年製作の映画)
3.8
作ってる人達の目線に温かみがある感じが心地よい作品。良作。
公民権法案が成立した1964年夏。幼い頃に母を亡くし、粗野な父親との不穏な生活を余儀なくされてきた主人公が家出して母の故郷を訪ねる。孤独感に苛まれてきた少女が一歩踏み出す話。
人種差別について高らかに訴えはしないが、その時代をじんわり伝えてくる。こういう描き方は珍しいかもしれない。

主演のダコタ・ファニングが素晴らしいのは言うまでもないだろうが、ソフィー・オコネドーさん。演技してる役者に見えない。
ポール・ベタニーがレッドネック感醸し出してたのも驚いた。朝食の食べ方で一瞬にして人物を把握させる。姿勢や動きもスタイリッシュな容姿の持ち主であることを感じさせない粗野さ。いいとこの子息とかインテリとかがハマる容姿でそういう役柄が多かった気がするのだが、まだまだ見せてない引き出しあるんじゃないのか?と思った。娘に愛情がない訳ではないが複雑な感情を抱きつらくあたってしまってるであろう不器用な父親を好演している。観てよかった。

女子会みたいなコメンタリーも楽しい(レンタルDVD。
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