mikoyan358

家族の肖像のmikoyan358のレビュー・感想・評価

家族の肖像(1974年製作の映画)
2.5
久々のルキノ・ヴィスコンティ。孤独な老人の心に付け入って食い物にしようとする無軌道な若者たちと、彼らの粗暴さに思いっきりかき回されつつ「社会から切り離されることへの恐れ」とのどちらを受け入れ難いかで揺れ動く老人。どちらかというと自分は今後後者に向かうわけであって(笑)どうしてもバート・ランカスター演じる老人の痛々しさが身につまされてしまう。一瞬差した光のような「希望」という幻想ほど、人の心を簡単に破壊するものはない。静かに生きるか、それでもこの老人のようなリスクを冒して希望をつかみにいくか、悩ましいところだ(笑)。
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