孤独の道を突き進むマイケルと、ファミリーを築いていくヴィトの物語が交差して、コルレオーネ家の哀しみが臨界点を突破するパート2。
3時間以上の尺でありながら、長さを微塵も感じさせない、というか、全てが必要なシーンで、隅から隅まで画がかっこよくて、完璧におもしろいから、ほんとすごい映画だよとしか言えない。
いつだったら引き返せたんだろう。どこからおかしくなってしまったんだろう。どこで間違ったんだろう。マイケルが孤独にならない世界の分岐点をずっと考えるけど、そんな分岐点はきっとない。もっと哀しいのは、この先どんな選択をしても、マイケルの人生には幸せになれる分岐点もないことだ。
若かりし日のヴィトが幼いマイケルを抱きしめ、名前を呼んで微笑むたびに涙が止まらない。あなたが慈しんでいるその子は、あなたの築きあげた世界で、孤独の血にまみれ、罪に溺れる宿命を背負っているから。
「世の中で唯一確かなことは、人は殺せる」
マイケル、こんなぶっ飛んだ恐い格言めいたことを言う人じゃなかったのに(泣)あと、パート3の結末を考慮すると、この台詞めちゃくちゃ哀しい。
ロバート・デ・ニーロはマーロン・ブランドじゃないのに、”本物”のヴィトの若い頃に思えるからほんとすごい。