和桜

ハーフ・ア・チャンスの和桜のレビュー・感想・評価

ハーフ・ア・チャンス(1998年製作の映画)
3.7
ルコント監督お得意の、違う人生を歩んできた人間同士の出会いと友情。ただ今回はそのきっかけが「娘」を名乗る存在によって引き起こされる。
二人の男を同時に愛したと、さも美しい事のように語る母の遺言から始まる父親探し。しかも途中から彼女がマフィアに追われ、三人で立ち向かう事となるトンデモ展開。荒唐無稽と言われても仕方ないけど、ルコント監督好きには三人の掛け合いやユーモアが堪らなく面白く感じてしまう。アクションではなくフレンチタッチコメディよりで見てほしい。

アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド、ヴァネッサ・パラディと役者陣も信じられないくらい豪華。しかもこの三人の関係がほんとに最高なんですよ。
なんの確証もなく娘だと言われても、普通は拒んだりお互いに押し付けあいそうなものなのに、この二人は途中から娘が可愛くて仕方ない。父親じゃなかったらどうしようと祈るくらい。
父親が二人でもいいじゃん!って言う娘の考えも素晴らしくて、いつまでも三人を見ていたくなる地味に好きな映画。あんな父親なら二人いても大歓迎。
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