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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカのpanpieのレビュー・感想・評価

4.0
アキ・カウリスマキ監督作品どれから観ようかなぁとTSUTAYAに行くと何故か殆ど借りられており奇抜なとんがりリーゼントの男達のジャケ写が印象的だった今作をチョイス!



冒頭から聴いたことのあるロシア民謡ポーリシュカ・ポーレを熱唱している!
総勢7人のレニングラードカウボーイズはなかなか演奏が上手いんだけど長〜く伸びたリーゼントととんがり靴と黒のスーツで決めていて表情をあまり変えない所などなかなか笑える。



バンドはアメリカに着いてからメキシコを目指す道中で行き当たりばったりで生演奏をして小金を稼いで行く。
がめついマネージャーのウラジミールに上前をはねられて自分は隠れて美味しいものを食べたりビールを飲んでいるのにセロリや玉ねぎなど生の野菜だけを食べさせられてメンバーは日に日に顔色が悪くなっていく。
だからってこうするとは!笑
栄養つくものは食べさせないんだね。
ここには笑った。


チョビリーゼントがアメリカまでバンドを追っかけて行くけどいつもすれ違い。
床屋さんのご主人とのやりとりが面白い。
ご主人に持ってきた雑草をチョビに当ててリーゼントにしてくれと無言でアピールするが短すぎるとにべもなく却下されるが散髪台に腰掛けてシチューの様なご飯を振舞われてご主人は横でギターを弾いて慰めている心温まるシーンがいい。



バンドはメキシコへ向けて南下して行く度に曲調を変えて上手くなっていく。
50’sの曲やブルースやロックンロールをマスターしていくのが凄い。
いとことチョビリーゼントを仲間に迎えてバンドはパワーアップしてBone to be Wildで花開く!
なかなか聴かせる!


もう本当に横向きがサイコー!
とんがりリーゼントと靴が歩くとちょっと揺れてかわいい!
焚き火をしながらコサックダンスとかどんだけロシア贔屓なの!笑


「日本車は良くないぜ」
中古車屋の男、ジム・ジャームッシュだった!
1度目は私の知ってるジャームッシュより若くて見逃してしまって2回目を見て気付いた。(^^;;

カウリスマキ監督とジャームッシュはお友達なのかな。
そういえば「ナイトオンザプラネット」でもマッティ・ペロンパー出てたな。
暴君ウラジミールは毛皮のコートが似合っていた。
ラストの笑顔が忘れられない。


レニングラードカウボーイズは今作で人気が出てバンドとして活動を続けていた様だけど今もやっているのかな。
当時全く存じあげなくてとても残念。
金管楽器やアコーディオンをバンドに取り入れて何だか懐かしい様な新しい様な曲をやる度にわくわくした。
アルバムを何枚も出しているのにダウンロードできない。
根気よく探してみよう。


ずっと私の顔はニヤニヤしっぱなしだった。
こんな昔からカウリスマキ監督作品はスタイルが決まっていたんだな。
これはかなり好きでした。
次は続編行きます!
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