ふたば三十郎

招かれざる客のふたば三十郎のレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
3.8
午前10時の映画祭にて。
昔テレビで観て以来。ラストは覚えていたけど、そこに至る内容は忘れてたので、新鮮に楽しめました。

ただ、最初からこんなに緊張感あったっけ⁉︎

オープニングから・・・

ムーディーかつ快活な愛の唄に合わせて、黒人男性と白人女性のカップルが仲睦まじく、空港でイエローキャブに乗りこむまでのテンポの良さ。

が、そのイチャつく2人をバックミラーでチラ見する運ちゃんの表情が物語ってるわけですよ、唄のようにはいかないってことが。

で、彼女の実家に着いてからは、緩急ありのジェットコースタームービーのスタート。
セリフのやりとりだけでなく、各人の表情がいい。
“本音と建前”は日本だけのものじゃない(笑)

そして、最初の曲がエンドロールで流れたとき、オープニングとは違った印象で聴こえてくるんだなよねえ、これが。

結局、観客にも気付かぬ差別意識や先入観があったってことなのか、それが親父の言葉により、本来の歌詞どおりに聴けるまでを描く2時間のドラマ。

お見事です!!!

ちなみに『ゲット・アウト』は本作を元ネタに、そこからサスペンスにしたって作品だけど、ただ内容というか、黒人差別のところは結局今も変わっていない。うーむ。
☆☆☆★★★