ドブさらい亭ヘドロ

招かれざる客のドブさらい亭ヘドロのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
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「夜の大捜査線」以外のシドニーポワチエの映画を初めて観ました

見事な脚本に、見事なキャスティング
出演者も少ないし、ほど密室劇ですが、こんなに多くの事を穏やかに語ってくれるなんて本当に素晴らしいと思います

早急に出来上がったカップルがスピード婚したいと言ってるだけでも親は気が病むだろうに、その上、当時は今以上にデリケートな人種の問題が関わってくるのは本当に大変な話だったと思います

数少ない外でのシーン、自分達の娘の結婚に悩みつつ、途中で白人の老夫婦がアイスクリーム屋に行くシーンで、結局は自分達も別の意味で社会から疎外されてる部分があるという描写があったのは見事だなぁと思いました

全体的に穏やかに差別やギャップの馬鹿げた部分を炙り出してるのが逆に痛快でした
シンプルでも本当に大事な事はもっと原始的な事なんだと大切な事を言ってくれてる映画でした

皆さん素敵な演技ですが、特にスペンサートレイシーとキャサリンヘプバーンが素晴らしいです