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007/慰めの報酬の3104のレビュー・感想・評価

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
3.5
クレイグボンド2作目。
とかく評価が低い本作だが、これは「カジノ・ロワイヤル」と「スカイフォール」という派手で、かつ立ち位置がはっきりしている2作に挟まれているのも多分に影響しているのであろう。
しかし本作はここ、というか「カジノ~」の後でなくてはいけず、「カジノ~」の後にふさわしい内容なのである。

前作でダニエル・クレイグに“再定義”されたジェームズ・ボンドおよび007シリーズ(ちなみに次作「スカイフォール」も“再定義”の映画であるといえる)。若き諜報部員が00要員になり、やがて私達の知るジェームズ・ボンドになるまでを描いた前作のすぐ「続き」として今作は位置している。
前作で彼が得たもの、失ったもの、そして背負ったものへの(ある程度の)「決着」「けじめ」が、ここではきちんと描かれている。それが今作の優れた点であり、何より存在意義であるといえよう。

しかしそうはいっても作品自体にいくつかの「難」があるのを見過ごすことはできない。
多くの人が指摘されているように、アクションシーンにおけるカメラワークがどうしても観ていて疲れてしまう。無駄に短い間隔でパカパカと切り替わるせいで演者や車両の位置関係が掴みにくく、キレやタメ、余韻の類もなく、ただ画面が騒がしいだけの時間になってしまっている。
敵ボスのグリーンに威厳やスケール(そしておまけに愛嬌)が感じられないのも残念なところ。

オペラのシーンで客席を監視するボンドのカット、オルガ・キュリレンコの射るような目つき、107分という短い上映時間などはプラスのポイントか。