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007/慰めの報酬のkuuのレビュー・感想・評価

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
4.0
『慰めの報酬』
原題Quantum of Solace.
製作年2008年。上映時間106分。

007シリーズ第22作ダニエル・クレイグ作品2作目。
前作『カジノ・ロワイヤル』の続編にあたり、恋人ベスパーを失ったジェームズ・ボンドが007リベンジャーと任務の狭間で苦悩する姿を描くアメリカ・イギリス合作。
ジェームズ・ボンドが酩酊状態を初見出来る作品😊。
今作品は、MI6やイスラエルの秘密情報部のスパイや暗殺者とか、実生活の諜報機関が映画の指導を務めたとあるが、MI6はわかるけど、暗殺者とどうやってコンタクトとったんやろ。

ベスパーの死の真相を探るためハイチに飛んだボンドは、奇しくも知り合った美女カミーユ(って失った異性を忘れんのには次の。。。一番)を通じ、ベスパーを死に追いやった謎の組織の幹部ドミニク・グリーンに接近する。
彼の巨大な陰謀を知ったMI6はボンドに任務を課すが。。。
今作品はダニエル・クレイグがこんなことを云ってる。
『2つの映画(『カジノロワイヤル』と本作品)を組み合わせると、1つの連続したストーリーが表示されるため、素晴らしい体験ができます』と、個人的にもそう思いますし、お時間が合う方は是非2作品を連続して見て欲しいです。

ダニエル・クレイグが、『カジノ・ロワイヤル』で007にキャスティングされたとき、ボンドとしちゃあんまりにも異質な雰囲気やし、反対意見が多かったそうっすが、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を見終えた(小生はまだですが)どう感じられてるか。
個人的には、他の俳優さん歴代ボンド
1代目:ショーン・コネリー
2代目:ジョージ・レーゼンビー 
3代目:ロジャー・ムーア 
4代目:ティモシー・ダルトン 
5代目:ピアース・ブロスナン 
の中にでタイムリーで知ってるんはギリピアース・ブロスナンからで、ダニエル・クレイグとくらべたら後者の方を贔屓目で見てしまう(多分タイムリーにメディアで目にすることも多いしかな)。
これは人各々ちゃうとは思う。
もう好みの問題しかないかのな。
余談ながら、クリント・イーストウッドも、ジェームズ・ボンド役のオファーがあってたらしい『007 ダイヤモンドは永遠に』(1971年)で初代ボンドのショーン・コネリーがやめた後、2代目のボンドのオファーがあったそう。
ギャラも良かったとのことやけど、既にイメージのできあがっている作品はあまり気が進まないと、クリント・イーストウッドはボンドといえばコネリーやし、自分にはあわないって思って断ったらしい。
せや、クリント・イーストウッドのボンドが、現実してたら、ダニエル・クレイグの流れや影響はどうやったやろう。
扨、話は追っ手からギリ逃げたボンド(ダニエル・クレイグ)は事件の真相を暴くため、上司のM(ジュディ・デンチ)と敵組織の幹部の尋問をする。
しかし、アクシデント発生、ボンド、新たなる事件に巻き込まれていく。
前作のラストシーンの直後から物語がはじまってるしオープニングのシリーズおなじみの銃口への銃撃がない。凝ったタイトルロールもテーマソングもナシ。
何の前触れもなくカーチェイスから始まる。
曲で云えば、サビから始まる感じかな。
また、ジェームズ・ボンド映画の公式タイトル曲が、2人のアーティストによってデュエットで歌われるんは初のことらしく、このテーマは『Another Way To Die』ちゅう曲で、
ジャック・ホワイトとアリシア・キーズが歌ってます。
彼らは2008年7月29日にこの曲を演奏することが正式に発表されました。
当初はポール・マッカートニーに曲をとオファーをし彼はを断って、シンガーソングライターのエイミー・ワインハウスを推薦した。
ワインハウスは、音楽プロデューサーのマーク・ロンソンと一緒にデモを録音したけど、このデモは、個人的な事情でレコーディングができなかって使用されなかった。
嗚呼、残念無念。
エイミー・ワインハウス大々ふぁんの小生はこの後続く『スカイフォール』を歌うアデルと比べ聴きたかった。
今は亡きエイミー・ワインハウスだけに伝説の一つになったのになぁ。
扨、本作品は、アストンマーチンがブイブイとイワし回るし画面に釘付けになるし、始めッから期待は高まる。
本当に何度観ても。
シリーズの魅力を損ねると云う人もいるけど、硬派のダニエル・ボンドはチャラいの無しのシリアス志向やし、スパイ映画としてリアリティ重視。
発明品に頼る風味もナシなけど、前作から続く設定で、ボンドはMにたしなめれるほどズタボロフェアー銘銘酔っぱらい。
マティーニに泥酔する失態もあったり、そんなボンドやけど、やがて似た悩みをもつ女と出会うことで、今回のテーマを鮮明に浮かび上がらせていく感じやね。
因みに作中で描写されている、
『かき混ぜずにシェイクする』 ジェームズ・ボンドの有名なマティーニの材料は、
ゴードン3杯、
ウォッカ1杯、
キナ・リレット1/2杯
を氷の上でシェイクし、レモンの薄切りを添えたものです。
前作じゃ、ボンドがヴェスパーにちなんだ名前をつけることを示唆してる。ヴェスパーの名前は、ヘンリー・チャンセラー氏の著書『James Bond: The Man and His World - The Official Companion to Ian Fleming's Creation』によると、2つの出典がある。
そのひとつは『ヴェスパー』ちゅうエキゾチックなカクテルにちなんで名付けられたというものです。
氷、ラム酒、果物、ハーブなどが入ったラムパンチ・ドリンクで、ジャマイカ北東部のプランテーション・ハウスで、イアン・フレミングと彼の生涯の友人であるアイバー・ブライスに振る舞われたものでした。
前回のボンドにはまだイギリス紳士の上品さと、粋なもんが残っとった気がしますが、本作品には申し訳ないかないくらい土臭い。
この原因として、監督がドイツ人のマーク・フォースターってのに変わったからちゃうかなと云われてる。
ボンド映画や、スペクタクル・アクションの経験もない監督に、お洒落な英国紳士気質はないようです。
結果、なんかボーンアイデンティティーの錆び始めた映画のようになってるのは否めない。
とは云え、クレイグ・ボンドの着こなしは騎士道のように美しいし、ソリッドのタイを裾フレアスーツに合わせるんは男でも惚れちゃう渋さ。
その格好でレインジ・ローバーに乗って、パーティーに駆けつけるんはイギリス紳士好きにとってたまらんタマランチ会長。
しかし、映画とは云えメドラーノ将軍はFUCK野郎クソ。
沢山観てきた映画のヒールの中でもクソ印象に残る。
メドラーノ将軍が強烈すぎで、こんなカスに人生を狂わされたカミーユは復讐を果たしたものの、待つ家族のいない故郷に戻るが、孤独に過ごす天涯孤独の小生としては、フィクション映画ながら人並みの幸せを手にしてくれてることを願うばかりだ。
先にも書いた『Another Way to Die』はザ・ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトとアリシア・キーズの曲やけど自分はヤッパリアデルの唄う『Skyfall』が好きかな。
嗚呼、日曜日時間があれば『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』観に行けるのになぁ来週に持ち越しかなぁ、サボってタブレットで映画ばかり観てる天罰かな。
kuu

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