このレビューはネタバレを含みます
イ・ビョンホンが素晴らしい。婚約者の頭を見てしまった時の、「え?え?…え?」となっているところから、情け容赦ない復讐の鬼となっていくところ、全部終わったのにもかかわらず何らカタルシスのない、もはや泣いているのか笑っているのか狂っているのかわからない最後の顔まで、本当によかった。そしてそれに対抗する、ザ・人間の屑チェ・ミンシクが物凄い悪魔っぷり。この復讐が虚しいのは、こういう人間は本人の言う通り、苦しみも恐怖も知らず、もちろん反省なんかしないからだ。じゃあ殺された側はどうすればいいのだろう。めちゃくちゃ痛めつけてやったのにこれなら、じゃあどうすればいいのだろう。もう絶望しか見えないラストまで真っ黒な傑作だ。
イ・ビョンホンはそろそろ1回くらい幸せになってもいいと思う。知らないだけでどこかでなっていればいいな。