十一

悪魔を見たの十一のレビュー・感想・評価

悪魔を見た(2010年製作の映画)
4.2
陰湿で凄惨な暴力表現の凄まじさ。脚本は冗長で構成のまとまりを欠く印象だが、逆に、延々と続く暴力の連鎖の表現となっていて、やりきれない結末への説得力に繋がっている。10代にフィンチャーのセブンから受けた衝撃を、少し思い出した。この世に想像すらできない邪悪が存在するという事実と、その邪悪は、相対する人間の怒りと憎悪に等しく成長するという真実。気持ちの良い映画ではないが、内なる怪物への自省を促す点において、怒りと憎悪の極地を描く黒い絵としての倫理的崇高さすら感じさせる。