フリーザ

復讐するは我にありのフリーザのレビュー・感想・評価

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)
4.1
かなり昔、テレビでやってたんだかビデオを借りてたんだか分かりませんが親がこの映画を観ており、殺人後に手についた返り血を小便で洗い流すシーンを観て「なにやらこれは凄いぞ」と思い、それと同時に恐怖を感じいつか観よういつか観ようと思いながらも中々踏ん切りがつかなかった今作。
何かキッカケがあったわけじゃないですがこの度勢いで鑑賞しましたがまぁ名作でした。

以下ネタバレあり












聖書の引用らしいタイトルですが、聖書に疎くその事を知らなかったので、壮絶な復讐劇を想像していたのですがそういうわけではなく。
快楽の為でもなく憎しみでもなく淡々と殺人を犯す様をどこまでもドライに切り取った映像がそれ故に強烈。
冒頭に書いた小便のシーンはやはりインパクト大でしたがそれ以上にも凄いシーンが沢山ありました。

弁護士殺害のシーンを直接描かず、買い物から帰ってくると押し入れが空き死体が…というシーンはもはやホラー。
ハルと映画を観に行き、そこで流れたニュースでハルに正体がバレるシーンもサスペンスとして優れていました。

ヘヴィな作品ですが要所要所でコミカルなシーンがあり、特にハルの母親の言動は結構可笑しい。厳と競艇に行くシーンとか特に。

憎しみによる殺人は1度も犯していない厳がラストで父親に言った「アンタを殺したかった」というセリフも、それに対する「お前は憎んでいない人しか殺せない」という返しも印象的。
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