夫婦喧嘩は役者の大きな才能のひとつだと思う
ウォーレン・ベイティ
「レッズ」
他人の喧嘩って面白い。
喧嘩の場面なんて、どの国に映画にだって存在しますが、アメリカ映画の夫婦喧嘩は格別に面白い。
相手に尽くすだの、大人しくするだの、妥協するだの、ましてや命令に従うだのといった振舞いに甘んじるアメリカ映画のヒロインなど存在するわけがない。
自分に手に入らぬモノはない、と信じてやまなかった大富豪ハワード・ヒューズだって最後まで掌中に落とせなかったのはキャサリン・ヘップバーンだったのですから。
「レッズ」という長尺映画が傑作でも何でもないのは明らかですが、とにかくこのふたりの喧嘩は理屈抜きに面白かったです。
喧嘩するふたりがニューシネマのプレイボーイ、ウォーレン・ベイティとアル・パチーノやウディ・アレンと浮名を流したダイアン・キートンなのですから役者不足なわけがありません。