ちろる

男はつらいよ 寅次郎恋歌のちろるのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971年製作の映画)
4.3
男はつらいよ完走した後ですが、クリップし忘れ作品 追加。
こちらの作品は森川さんのおいちゃん役ラスト作品。
今思えばこの喧嘩っ早い感じのおいちゃんも良かったですね。
家族の形とは?
幸せの形とは?
色々と考えさせられるセリフが多い人気回でもあるこちら。
ひろしの父親と語り合って自分の風来坊の生き方を振り返りながら人並みの幸せを一瞬だけ真剣に考えたような寅次郎の表情が印象的です。
ひろしの母がなくなり、取り乱してしまうひろしの姿もあり、 亡くなった妻に苦労かけた事を思い返しながらも孫の満男を抱く父親(志村喬)の姿も切なくて涙を呼ぶ。
そういう意味では実に真面目で丁寧に作られている作品ですが、男はつらいよのおなじみのシーンが見事に全部盛りしてある芸の細かさもやられます。
飲めないコーシーを飲みにマドンナ(池内淳子)の「きっちゃてん」に通う寅次郎の愛おしさよ。
振られたわけではないのに密やかに身を引く男気の良さも寅次郎美学が光る作品です。
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