千年女優

ロボコップ3の千年女優のレビュー・感想・評価

ロボコップ3(1992年製作の映画)
3.0
ロボコップ2号の製造に失敗したことで業績が悪化して、日本企業へと買収されたオムニ社。金儲け主義的な会社による強引な都市開発計画によって貧しい人々が虐げられるデトロイトにあって悲劇を経て市民反乱軍入りしたロボコップが、弾圧を進めるオムニ社の私設特殊部や最新鋭アンドロイドとの戦いに臨む様を描いたヒーロー映画です。

大ヒット作の続編にも関わらず世評的に大失敗へと終わった前作に続いて名アメコミライターのフランク・ミラーが原案と脚本を務めていて、実際にデトロイトが発展の原動力となった自動車産業が安価で丈夫な日本車輸入により低迷した背景を踏襲する設定となっており、アンドロイドも忍者(?)と、よりコミックス的な発想で作られています。

メジャー化を目指す余りに薄味で物語も稚拙だった2よりは、(ステレオタイプ的な日本描写は置いておいて)やりたいことは分かる、決して退屈を感じる様な作品ではないですが、良くも悪くも型通りで、悪戯心がSFと風刺のバランスを保った秀逸な一作目の呪縛から逃れることはできず、本作で一旦はシリーズの終焉を迎えることとなりました。
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