このレビューはネタバレを含みます
劇場版「名探偵コナン」の第１４作。
怪盗キッドに挑戦すべく鈴木次郎吉がこしらえた巨大飛行船。
それに応えるキッドからの予告もあり、例によってにその場に呼ばれたコナン一行だったが、そんな折、謎のテロリストが飛行船に襲撃を仕掛ける。
怪盗キッドとの対決と思わせておいて、全然別の事件が主題になるのはお約束みたいなもんか。
ということで今作はテロリストとの対決をメインに描いた、サスペンス映画チックな展開が楽しめます。
目的に対しての手段に犯人たちが手間をかけすぎてる気はしなくはないものの、敵をかいくぐったり反撃したりといった場面場面は、その時の状況だけを切り取ればそれなりに緊迫感はあるので良い感じだった。
特にコナンが窓から放りだされるシーンは、もしかして今までで最大のピンチだったかもね？
劇場版でのコナンとキッドの協力関係も、間接的か直接的かの差はあれどお約束の展開ですな。
ルパンと銭形みたいなもんだけど、やっぱりこういう共闘は少年漫画的には熱いとは思うｗ
蘭や佐藤刑事たちが「工藤新一が怪盗キッドだった？」と思い込むあたりはご愛敬だが、シリアス中のジョークとしてのさじ加減的にも悪くなかった。
テロリストたちを拘束して一安心…からのもうひと盛り上がりがあるけど、意外（？）な主犯が序盤で見せていた不可解なセクハラにも意味があったことが分かって、意外にも色々と納得してしまった。
そういう小さい伏線と回収は割と面白かったとは思う。
一方で大目的である奈良の仏像のくだりは少々突然出てきた感じがしなくもないので、その辺の伏線があればなおよかったのだけど、その辺はちょっと不満。
そういえば本作から毛利小五郎役が神谷明から小山力也に交代しましたね。
雰囲気を似せようとはしているものの、やっぱり神谷さんとは違うなあ…などと思うワタクシでした。
まあ交代については色んな事情があるんだろうから仕方ないけれど、残念ではある。
あと途中で出てきた川口聡っていう少年キャラって…この話に要る？
などと思ってたら、声をあててるのは大橋のぞみかあ。
なるほど、話題作りかね。
