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ドリアン・グレイの肖像のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

ドリアン・グレイの肖像(1945年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

1886年。ロンドン。
画家バジルによるドリアン・グレイの肖像画は、若く美しいドリアンの姿が生き生きと描かれている。
自らは永遠の若さを保ち、肖像画が年老いることを願い求めるドリアン。その為なら、魂さえも捧げると呟く。その傍らにはエジプト女神バステト(猫)像が。そして......。

若く美しい姿を保ちたいという願いは誰もが持つが、現実に起きるとは考えもしないことだ。それが現実のものとなる恐怖。

快楽の追求と執着心、そこから派生し犯してしまった罪のゆえに、魂が腐敗し歪んでしまう恐怖。

そんな魂を反映した肖像画(真実の姿)を真っ直ぐ見ることに躊躇してしまうのは分かる。恐いよね。

だが、やはり罪の報いは"死"。
ドリアン・グレイの肖像画は、元の美しい姿を取り戻す。その方法と過程が見事。
エジプト神バステト(猫)像が効果的に使用されているのが印象的。

原作『オスカー・ワイルド』
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