フライ

ベスト・フレンズ・ウェディングのフライのレビュー・感想・評価

4.0
キャメロン・ディアスのキュートな演技も良いが、なんと言ってもジュリア・ロバーツのゲスさも感じさせる設定がラストに生きて、最高に愛おしく思え、切なくも優しい気持ちにさせてくれて、何度も見たくなる素敵なラブコメ

ニューヨークで名を馳せる料理評論家 ジュリア・ロバーツが演じるジュリアンの元に、大学時代1ヶ月間だけ付き合ったマイケルから連絡が欲しいと留守電が。別れた後も親友として連絡を取り合っていたが、28歳迄お互い独身だったら結婚しようと言う約束を思い出し3週間後28歳になるジュリアンは期待にむねを膨らませる。
マイケルに電話すると、キャメロン・ディアスが演じる大富豪の娘で、美しい20歳の大学生キミーと4日後結婚するとの事。不安なマイケルは、親友として話を聞いて欲しく、キミーとも会って欲しいと言われる。しかし納得のいかないジュリアンは、マイケルを取り返すべく憤慨しながらシカゴへと向かうのだが。

終始微妙な緊張感を漂わせながらも、要所での笑えるシーンは最高で、緊張と緩和を上手く織り交ぜながら展開するストーリーはとても良かった。
ジュリアンのゲスい行動が、キミーやマイケルを苦しめるのだが、少しスリリングでドキドキしながら楽しめるし、裏目にでるのが面白くて、そこがキャメロン・ディアスとジュリア・ロバーツそれぞれの魅力を引き出し、楽しめるのが最高だった!
何より途中でジュリアンやマイケルの行動に嫌気をさすようなシーンもあったが、ラスト優しく気持ちよくさせる展開が素敵で、そんな演出をキミーと、ジュリアンの仕事仲間ジョージの設定の素晴らしさから感じた。
終盤ジュリアンとキミーがトイレで抱き合うシーンの二人の笑顔には、完全にやられた!

仕事に打ち込んで来たプライドの高いジュリアンが、親友であり大切な男性が結婚する時に気付かされる愛を、皮肉と笑い、後悔と切なさで感じさせてくれるが、最後は温かく前向きにさせてくれるストーリーは、とても気持ち良く思える作品だった。
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