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ザ・エージェントのmoviemanのレビュー・感想・評価

ザ・エージェント(1996年製作の映画)
3.7
 トム・クルーズには珍しく、アクションがない感動の人間ドラマでしたね。

 物語は、スポーツ・エージェントのジェリーが会社のやり方に疑問を持ち、選手とエージェントは、金だけの関係ではなく、もっと信頼や友情で結ばれるべきだと公言するのですが、グビになってしまい、自分の意見に賛同してくれた会計係りのドロシーと独立する事に、、、。
 ただ、一文無しになった自分についてくれたクライアントは、実力はあるのだか、わがままなせいか今一つ花が咲いていないアメフト選手のロッドだけ。三人の逆転劇が始まります、、、。

 この映画の見所は、ジェリーとロッド、ジェリーとドロシーの関係ですね。ジェリーとロッドの友情には感動致しました。
 自分が印象に残っているのは、ストーリー前半、ロッドがあるTVで泣いてる選手を見て、このTVに出ている選手は何でいつも泣いているだと、なんて言うか、そんなに泣く事なのかよと俺には理解できねーぜ、な感じでジェリーに呟くのですが、最後のシーンでいざ自分がそのTVに出た時、司会者に向かって泣くもんかと発言するのですが、涙を我慢しきれなかったですね。あのシーンでは自分も涙を我慢出来ませんでした(笑)。泣くもんかとロッドに訳のわからない対抗を抱いていましたが、泣いてしまうという、、、。

 もう1つはジェリーとドロシーですね。始め二人が結婚するシーンでは、見ていて良い感じがしませんでした。ジェリーはその時心の底からドロシーを愛していたかわからなかったので、それにジェリーは仕事、ドロシーが家庭を一番に考えており、ロッドの奥さんの出産に立ち会った後も、ドロシーは新しい命が生まれて凄く素敵だったねというのに対して、ジェリーはこれでロッドを怪我させるわけにはいかないよ、と意見が食い違う二人。
 ただ、最後は感動的でしたね。ロッドがシーズン後半で大活躍し、見事契約も出来ると、とうとう夢が叶ったという時に、なぜか心が満たされません。
 ジェリーは、ここでドロシーに対する自分の本当の気持ちに気づくんです。彼女は「信頼できるパートナー」それ以上の存在だと。急いでドロシーの所に向かっていき、そこで言ったジェリーの言葉は、とても記憶に残りました。
 「君が僕を完全にする」
 「you complete me」
君なしでは、僕は完全になれない、、、と。いい言葉でした。
 
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