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セデック・バレ 第二部 虹の橋のchangyeのレビュー・感想・評価

3.8
一部は部族の暮らしや伝統を丁寧に説明し、二部はひたすら戦闘シーン。

このセデック族と日本人の闘いには、善悪とかないから余計に見ていて辛い。日本人も原住民も、自分達の普通な暮らしがしたいだけ。

セデック族の男たちも、争いの序盤は「真の人(英雄)になれ!」と死も覚悟で意気揚々と立ち向かうんだけど、闘いが続くなか家族が自害したり空腹と疲れで精神的勢いが弱まってく様子がほんと見ていて胸が痛い。

闘いのシーンもよくある戦争映画とはひと味違う。山のなかを裸足で駆け回る先住民の戦う姿が格好いい!
身体的戦闘能力は明らかにセデック族の方が高いから、もし武器が無かったら日本兵は絶対勝てなかったはず。

史実を再現した歴史映画とのことだけど、亡くなった人が幻想的に出てきたり、集めたマッチの火薬が爆発したときにセデック族の怒りとして映像に現れたり、ラストの虹の橋を渡ったり、桜の花びらの過剰演出だったり、あからさまなCGでちょいちょいファンタジーを挟むあたりが台湾映画かなと。
そして、出演者はプロの俳優じゃなく原住民の方なんだって‼ セデック族はみーんな男前&美女!
山岳風景がもう本当に美しいし、合間に何度も流れる民族音楽は気品高くて、美男美女揃い! もうファンタジー映画と言っても違和感ないかも。

もうちょっと霧社事件の勉強をして、今年のゴールデンウィークに台湾までこの霧社を訪れてきます。その地で静かに眠る方々にきちんとお参りしてきます。
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