やま

セデック・バレ 第二部 虹の橋のやまのレビュー・感想・評価

4.3
大学の講義で紹介された映画
どちらの肩も持たない映画

先住民の悲劇を描きながらも、侵略書の日本人を絶対悪とは描かれていないように感じました。
先住民は、狩猟最終民としての文化を持ち、それが西洋を基準とする価値観では到底受け入れられない様子が伝わってきました。
個人的には、死を日常的に感じるからこその、彼らが持つ死生観とその文化への誇りが好きでした。
また、日本人の中にもステレオタイプ的な侵略者ですらも彼らの誇りに感服する様子や、文明化を良いことだと信じ続ける日本人など、ただの悪人ではない様子も描かれていました。

少し誇張している場面もありますが、キャスティングや役作りが違和感なく、世界観に没入できる素晴らしい作品だと思います!
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