旅するランナー

となりのトトロの旅するランナーのレビュー・感想・評価

となりのトトロ(1988年製作の映画)
4.6
【子供だけに見えるもの】

クスノキの大木。
鬱蒼とした森林。
ボロっちい日本家屋。
そんなところに住む精霊たち。
これらは、子供だけに見えるもの。

この映画が素晴らしく、何度見ても飽きないのは、そんな子供たちだけの世界を、大人になった僕たちも見ることができるからではないでしょうか。
僕たちもかつては子供だったことを再確認できます。
子どもの頃の気持ちを一時でも取り戻すことができます。

それにしても、サツキちゃんは本当に良い子ですよね。
彼女の喜怒哀楽に、思わず微笑んでしまいます。
優しい前向きさ。
彼女が嫌いな人なんていないでしょ。
それと、見事な走りっぷり。
メイちゃんが時々迷子になれば、将来名を残す長距離ランナーになること間違いなし。
映画全体に流れる音楽の美しさと共に、これは大人だから感じられることなのかもしれません。