滝和也

となりのトトロの滝和也のレビュー・感想・評価

となりのトトロ(1988年製作の映画)
3.8
へそ曲がりはピュアな
作品に挑戦する!
こんなに愛されてる
作品を見てないし(笑)

「となりのトトロ」

宮崎駿は基本的に黒澤明に近い気がしてまして…エンタメやアクション、スペクタクルで真価を発揮すると思っていて(^^) 故にこれも見てないという…。  

ノスタルジーに引き込む究極のシュール…。

古き良き田舎の景色に溶け込む郷愁と空想の羽を広げる子供たちでしょうか。これは子供の頃に見ていれば見方も変わっていたでしょう。大人になってしまうとこんなにシュールな映画はないですよ。

バス停で待つトトロ、廃屋に潜むまっくろくろすけ、目がライトのネコバスと…。子供の空想ですよね。それって大人の目からだと、演出も相まって凄いシュールな画像なんです。可愛いは可愛いんですけどね…。

そして日本の原風景。こっちの方がかなりきましたね。ノスタルジーを感じます。私も街からメイちゃんと同じ年に田舎に引っ越したんです。山が目の前にあって田んぼが広がってる。更に斜め前には森。神社の森でした。な〜んにもないです。風で森の木が音を出すんですね。そうまるでトトロの声のように。どんぐりもそこらにころがってて。今は開発されて周りは家だらけになりましたが、正にその雰囲気があったんですね。郷愁というのですかね、なくなってしまった田んぼや畑を思い出します。ただ…山は変わらずあるし、神社の森はまだ健在。あの頃怖かったし、何かいると思ってましたよ(笑) それに良く山や川、田んぼ道を走り回る子供になってました(笑) 田舎の子たちに仲間入りして(^^)

この主人公たちも良く走ります。ジブリと言うか宮崎駿のアニメは走りが美しい。コナンからの伝統と言うか、ホントにキャラが良く動きます。

ノスタルジーの世界に引き込まれますね。暖かい、優しいお話。へそ曲がりにも刺さる作品でした(^^)
滝和也

滝和也