ばーとん

太陽を盗んだ男のばーとんのレビュー・感想・評価

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)
2.0
70年代末の緩みきったナンパな空気感が子供心に憧れたあの頃の記憶と同じで笑う。
時代性を切り取ることには確かに成功しているのかもね。
陰気な日本映画界に一石投じるポーズとしての実験的演出がいま観ると
最高にショボいんだけど、40年前はコレが本気でナウい感性だったのだろう。
真面目なことはダサくて、ちょっと斜に構えることがカッコいい、
みたいな同調性が時代の行き詰まりを感じさせて息苦しくもある。
映画作品としては漫画風の反核ギャグコメディとしか言いようがないが
当時コレがウケたのはごく自然なことと納得もできる。
時代の流れの中で風化してもよかったしそうなる筈だった映画。
雑多な要素を詰め込むだけ詰め込んでみたら核分裂起こして
映画もろとも爆発しちゃったよ、と最後は笑ってサヨナラしよう。
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