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メメントのamokのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
4.0
物語は事件の結末から始まる。
10分間しか記憶が持たない男レナード(ガイ・ピアース)。
彼が、ある男を殺害する。
ここが、映画の始まりであり終わりである。
だから何が何だか訳がわからない。
そこから少しずつ、時間を遡りひとつまたひとつと真実が明らかになっていく。

よくこんな映画を思いつくものだ。
ノーランの頭の中は一体どうなっているのだろうか?
本当に同じ人間なのか疑いたくなる。

レナードは、10分後には会ったことさえも忘れている。
拳銃を持った男に追われている最中でさえ、
自分が今何をしているのかを忘れてしまっている。
だからレナードは、メモを取り、写真を撮り、タトゥーを入れ記録を残していく。
その記録だけを頼りに、妻を殺した犯人を探している。

結末から話を追う訳だから、観ているこちらも事情が飲み込めない。
一体こいつは誰なのか?
なぜ今ここにいるのか?
こいつの言っていることは本当なのか?
レナードとリンクして全てが信じられなくなってしまう。

そして、本筋の間に挟まれるモノクロのシークエンス。
一体この話は何なのか?
全く関係のなさそうなこの話が、
ある意味レナードが真に追い求めているものだったのかもしれない。
いや、消し去ろうとしていたものか?
結局、人は自分の都合の良いようにしか物事を記憶しないのだろう。

最後まで観終わっても、
疑問が残るというか、あいつの正体は本当に◯◯でよいのだろうか?
とか、何もかも信じられなくて、
何ひとつ解決していない感じがして、
本当にレナードとリンクしてしまったような気分になった。

きっと、何回も観ないとこの事件の真相を理解できないと思うし、
きっと、何回観てもこの事件の真相を理解できないのかもしれない。