しめじろー

メメントのしめじろーのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
5.0
たまにはコナン映画以外も見ないとね…給水的な…

何度見たか分からないほど繰り返し見ている映画ですが、その回数のほとんどは初見時のものだと思います。この映画を初めて見たときの衝撃、すごかったですね。その日は繰り返し繰り返しこの映画をリピートしました。
ある事件をきっかけに記憶が10分しか持たなくなった男のストーリーが、10分のセクションごとに逆再生で紡がれます。映画の手法としてインパクト抜群なのはもちろん、記憶のない状況に放り出される男の感覚を擬似体験させるとともに、結果から過程を辿る中でのどんでん返しもあり…。なんて練られた映画なんでしょう。この脚本とこの手法思いつくとかまじで天才。
記憶と記録の不確かさって、日常であまり実感しないですよね。今はネット上のカキコミは疑ってかかれのネットリテラシーも広まっているけど…それでも文献だったり自分の書いた文章だって本当はわからないものです。過去に低い点数付けた映画も、今見ると傑作かもしれません…。そういう意味で、この不確かさを思い切り眼前に突きつけられる終盤の展開は、より衝撃を受けるように思います。
っていう学びやヒューマンドラマ的なメッセージは置いといて、単純にジェットコースター的な面白さに全振りした映画だと思います。アハ体験の集合体みたいな。いやーやっぱすごい映画だよなこれ…。見るたびに感心してしまいます。