JUN

メメントのJUNのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
3.8
モノクロの過去と、カラーの遡る世界。
やっと観ましたメメント。
映画そのものが主人公・レナードの記憶のように断片的で、支離滅裂で、不思議な構成だった。

例えるなら、ジグソーパズル。
目を開ければ完成されたパズル。それを一つずつ崩して箱に戻していく。そして、全てを戻して蓋を閉じれば、そこには完成図が。「これが完成した図か」そう思ってまた、蓋を開けて新しくパズルを始める…
そんな構成。

非常に巧みな脚本で、時系列がまるっきり数時間毎に逆に流れていく。全く掴めない真相と、全くわからない現在の状況。
そしてその過去と現在が同じ刻を映す時、全ての謎が解ける。

まるで、「話の始まりと設定はこうだ」「ラストはこうしよう」「登場人物はこの人たちだ」「場所はここにしよう」…そんな箇条書きの設定ノートをそのまま映像にした感じ。しかし、あらゆる事柄においてとても巧みに構成されているため、とにかく面白い。

流石ノーラン監督。
思ったよりも難しい話ではないのでおススメです。
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