段ボール箱

メメントの段ボール箱のレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
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テネットが良かったので、勧められてこちらも鑑賞。
監督が近作インセプションでも取り上げている「記憶の起源」がテーマだけど、人間は自分を守るために記憶の根本をいくらでも都合よく改変できてしまうので客観的な記録媒体にはなり得ない、当たり前の事実だけどすごく怖い。
いくら自分自身にメモ書きして写真も撮って主観を排除してみせたとしても自らが生き残るための行動を取らざるを得ない私たちは結局自分に都合よく作った世界の中でしか生きられていないと突きつけられた気がしてゾッとした…
インセプション以後の近作しか観れていなかったので、ここまでサスペンス色の強い作品があったのが意外だったけどすごくノーラン監督らしいし、全部地続きなんだな〜とは思う。
最近の大作も勿論好きだけど、またこういうミニマルな規模の作品も撮ってくれないかな。