おさかなはフィッシュ

JMのおさかなはフィッシュのレビュー・感想・評価

JM(1995年製作の映画)
3.7
キアヌとたけしが出ていて、なんだか不思議な感覚。サイバーパンクにガンアクションにと、私の偏愛系映画。

冒頭、スター・ウォーズ的字幕で背景の説明。資本主義の末期、多国籍企業が幅を利かせている時代。“THEY HIRE THE YAKUZA,”とか書いてある。おお、これは楽しみ…! その後も可視化されたネットワークだったり、“千葉市 (チバ・シティ)”というギブスン・ワードだったり、結構わくわくさせられる。

…のだけれども。あらすじとしては、キアヌは機密情報の運び屋で、そんな彼が請け負った危険なヤマの話。“運び屋”というのは、ネットワーク上で送るより安全ということなのか、脳に埋め込まれた記憶装置に情報を記録しその身をもって届けるらしい。この時点ですでに腑に落ちない感もあるけれど、おそらく「逆に」とか「あえてね」というやつなんだろうと、ひとまずは流す。
…のだけれども! なにやら情報のダウンロードに必要な画像は届け先にファックスで送るらしい。ええ…。情報を記録する間の苦悶の表情と叫び声に、様子を見守っている、そんなにガラの良くなさそうな依頼主の中華系組織もドン引き。…などなど、Bの波動がもう止まらない!

アクションがことごとくモッサリしていたりと難点もいろいろあったけれど、たけしが出てくるとやっぱりテンション上がるし、そんなに悪くもない映画だった。

以下、お気に入りポイント。情報の記録後すぐヤクザが乗り込んでくるが、明らかに竹内力みたいな奴がいる。トイレの鏡の前で変な型をやって精神を整え、その流れでセンサー式水栓から水を出す。これが絶妙にダサい。あのキアヌが、落ちていた角材でシンプルに背後から人を殴る。瓦礫の山の上で「I WANT ROOM SERVICE!!!!!」とブチギレ。



特典映像のメイキング冒頭で「誰かしら、このナードっぽい風貌のスタッフは?」と思ったら、ギブスン本人でびっくり。
その後のインタビューを見たら、終始楽しそうだし、めちゃくちゃいい人っぽくてほっこりした。
そう言っておいて非常に恐れ多いけれど、脚本は別の人に任せた方がよかった気がしないでもない…。



ジョン・ウィック最新作、公開記念に鑑賞。
出演していたドルフ・ラングレンについて調べていたら、“スウェーデン軍の海岸猟兵”というパワーワードが…!

考え始めると面倒になりそうなので0.5点刻みでつけてきた点数に、はじめて0.7点が登場。3.5以上のわくわくだけれど、いや、4ではないでしょう的な。これがBのなせる業。