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デイ・アフター・トゥモローのHKのレビュー・感想・評価

3.6
「GODZILLA」「インディペンデンスデイ」などのローランド・エメリッヒ監督による地球が氷河期に陥るディザスター映画。

前回見た2012と同じく、冒頭の棚氷崩壊のシーンは世界滅亡の危機を覗かせており、そこがとても良かったと思う。その後の雹が上から落ちるシーンはちょっと微妙ではあるがまあ良かった。

しかし、登場人物が多く、さして思い入れもないキャラクターが死んでいく様を悲劇的に描いても感動もできないのが残念。特にショッピングモールでお父さんの救出部隊の一人が落ちるか落ちないかのシーンは、大体のB級パニック映画でよく見るからなんか飽きた。

なんか、人々のいざこざを起こして、あとは家族が頑張る様子を描いていればある程度の質は保てるものの、やはりB級でとまってしまう。2012の時はそういうのを最近見てなかったのでまあ面白かったけど、今見てもなんか味気ないなという気はする。

後、人が死ぬ描写ももうちょっとシリアスに描けばよかったのに、あんな一気に凍るシーンは確か「大怪獣バトルウルトラ銀河伝説」でもベリアルのせいで光の国のウルトラ戦士が凍らされる描写があるけど、あれぐらいのものを最後の台風の目が覆ったときに見せてくれないと困りますよ。序盤のスコットランドのヘリ隊員が凍死するところだけ見せたところで、全然ダメでっせ。

後さ、エメリッヒさん。地球崩壊の危機なのに人々を綺麗に描き過ぎ、もっと図書館内の人々は暴動が起きたっていいぐらいなのに、全員落ち着いちゃってるから世界崩壊の兆しが全然見えない。そのうえでやすっぽい地下での電話シーン見られたって面白くないのである。

結論言うと、ディザスター描写は良いけど、それに伴う人々の描写はどうも微妙なんだよね。あとはもうちょっと人々の惨状を見せてください。

あと最後に一つ。この映画DVDで字幕で見たんですけど、字幕翻訳者が戸田奈津子さんだった。自分この人の字幕、読みづらくって嫌いで、「~せにゃ」とか「~で?」とかナッチ語て言われるぐらい日本語が不自然なのが嫌だったんだけど(てめえがいうな)。この映画に関しては訳の正確性は分からないけど、日本語としてはある程度普通の文体になっていたのが不思議だった。なんかあったのかね?ていうか普段からあれぐらいの自然な日本語でやってください。
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