michi

つばさのmichiのレビュー・感想・評価

つばさ(1927年製作の映画)
-
以前、Twitterでこのパリの酒場のシーンを見かけてすっかり魅せられてしまい、ずっと気になっていました。
酒を楽しむ人たちのテーブルが縦に並び、それを割っていくようにカメラが奥へ奥へと進んでいくこのシーン、一瞬ですがワクワクします。

そのシーンしか知らなかったけれど、観てみると全編をとおして、おもしろいアングルが次々出てきます。ブランコに乗るところは、ブランコにカメラを固定しているのでしょう。景色が動きながらお構いなしの二人の様子が生き生きとして見える。

何より、飛行シーンがすごいのでしょう。戦争映画はあまり観ないので適当な意見が分かりませんが、『トップガン』に負けず劣らずの空中戦のように思いました。監督自身も飛行経験があったようで、戦闘シーンにはかなり熱が入った模様。地上の兵士もたくさんいてかなり激しいシーンだけど、IMDbには全編通して2人しか怪我をしなかったって書いてた。本当だったらすごいな。

ゲイリー・クーパーが2分くらい登場しますが、結構ショッキングなシーンでインパクトがあった。それまで割りとコメディアスだったのが、あのシーン以降暗い影が見え隠れするようになった。
そして結末は悲しい。ロマンスが根底にあるチープなストーリーでありながら、やっぱり悲しい。
ジャックの気持ちもさる事ながら、お父さんお母さんを考えると辛いね。

やはりluckってあるんだろうな。お守り的なものは、大切にしようと思った。

最初のLGBT映画かどうかという論争があるらしいが、個人的には違うかなーと思う。あれはfraternityだと思うのですが、皆さんどう思われますか?
michi

michi