Hiromasa

つばさのHiromasaのレビュー・感想・評価

つばさ(1927年製作の映画)
3.5
人を識別することについて考えさせられる作品だった。飛行機からの視覚はもちろん地上からのそれとはギャップがあり、この映画では終始そのギャップが描かれているわけだが、クライマックスまでそんなギャップなどないかのように物語が進むところがうまいなと思った(ドイツの将校を狙い撃ちすると嘘のようにあたる!)。酔っ払いが女を識別できなかったように、映画を見ている我々の識別能力も限られたものでしかない。誤認によって撃墜されたデイヴィッドの飛行機は、無数に十字架の並ぶ墓地の横へ落ちてゆく。
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