yukihiro084

セレンディピティのyukihiro084のレビュー・感想・評価

セレンディピティ(2001年製作の映画)
4.0
あの日、僕は鞄も持たずに家を出た。

当時、飲み友達も多かったので、
連日のように飲み歩いていて、
そもそも、その日は乗り気じゃなかった。
半分面倒くさかった。
財布と携帯と家の鍵を、
雑にジャケットやらデニムのポケットに
入れて家を出た。
遅れ気味だったのに、飲み会のお店に
直行もせずに、大型書店に立ち寄る。
どうせ僕一人がいなくたって
問題ないだろうし、欲しい本もあった。
僕は遅れてもいいや、と、
じっくり欲しい本を探してレジに並ぶ。
カバーをしてもらった後、
袋を入れるのを何故か自分から断ってしまう。
レジから離れて、その日、鞄を持ってきて
いないことに気付く。

なぜ、僕は袋を断ったんだろう?
そもそも、なぜ書店に立ち寄ったんだろうか?
そもそも、いつもはそんなことをしないのに、
なぜ鞄を持って行かなかったのだろうか?

先日レビューを書いた
(さよなら、僕のマンハッタン)で
ケイト・ベッキンセイルを観て、
懐かしくなって、再鑑賞。
(ヴァン・ヘルシング)や
(アンダー・ワールド)などでは
ダークな作品で、強くて戦うヒロインを
演じているが、僕の中のケイト・
ベッキンセイルは、この作品の
イメージなんですよね。

ホントに綺麗で可愛くて、
また素敵な女優さん出てきたなぁーと。
メグ・ライアンみたくならないかなーと。

ベタなロマンティックコメディなんです
けど、この頃って、メグ・ライアンも、
ドリュー・バリモアもみんなみんな、
ロマンティックな恋を演じていました。

まぁ、改めて観ると、ツッコミどころも
なくもないですけど、
ケイト・ベッキンセイルが
キュートだから、良いです。許せます。
たった一晩の出会いに運命を感じて、
相手を想い続けるカップルのお話。
主演2人が可愛らしくて、ほっこりする
チャーミングな作品。
メグは(magic)と言って、
ケイトは(Destiny)と言った。

彼女が僕の持っていた本に気づき、
話しかけてきた。はじまりの会話。
もし鞄をもっていたら?
もし袋をもらっていたら?
もし書店に寄っていなかったら?

彼女は本に気付いたろうか?
いや、彼女は僕に気付いたろうか?

僕は息子とも、会えていなかったかも。
yukihiro084

yukihiro084