だいみ

屋根裏部屋のマリアたちのだいみのレビュー・感想・評価

屋根裏部屋のマリアたち(2010年製作の映画)
4.1
ブルジョワ階級に属するムッシュ.ジャン=ルイと6階に住むメイドさんたちのお話、
舞台は、1962年のパリです。
この頃、日本で言えばちょうどまた「三丁目の夕日」の時代、
高度成長期の日本の復興を内側から支えたのが、東北から出稼ぎに上京した人々だったとすれば、このパリでは同じようにスペイン移民のメイドさんたちが家を支えています。世界中どこでも、同じ構造なんだね、

当時のブルジョワジーの地位は、現代の我々の想像が及ばないほどの堅牢さなんだと思うけど、このジャン=ルイさん、意外と頭が固くない!そこが一番素敵でしたね
パリ上流社会とか、お金を稼ぐとかより、もっと大切なことを見つけてゆきます。自由で楽しいワンルーム生活、人から感謝される喜び、友人との心の交流、…今まで知らなかった世界です、本当に嬉しそうな表情で、こちらまで楽しくなってしまった

赤いスポーツカーに乗り、ラフなファッションでスペインに現れた彼は、もうすっかり自由人!しかもスペイン語まで完璧だもんね
再会のマリアの表情、そして美しい青空、清々しいエンディングでした
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