成川ジロー

天国と地獄の成川ジローのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
4.8
午前十時の映画祭にて。
以前DVDで見たけど、その色褪せない面白さに本当に驚いた。今回4K上映で映画館で見れて本当に良かった。粋な企画に感謝。
内容は何度見ても素晴らしいとしか思えない。前半の誘拐犯とのやりとり、会社の政治劇、主人公権藤の苦悩、金と人質の受け渡し、後半の警察の執念の捜査、運転手青木の苦しみ、犯人が麻薬を手に入れるまでの過程、煙突からの煙、そして圧巻のラストシーン、その一つ一つが異常にクオリティが高くてユーモアに溢れていて役者が全員見事で、どうかしてるくらいに面白い大傑作。
見たこと無い人は、絶対に損は無いので是非見て欲しい。
自分の中では黒澤作品の中でベスト3に入る。

「あいにく、花を買いに行くようなツラは一人もいません!」
この台詞最高。

三船敏郎と仲代達也は戦わせても本当に良いんだけど、この映画のような関係もかなり好きです。
成川ジロー

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