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天国と地獄のmayaのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
4.6
仲代達矢が良すぎる。正義側なんだけどどこか狂気じみてて、本当に「犬」という形容がぴったり。「有能で冷徹な刑事」のキャラクター、見た目も含めてひとつのアイコンが完成した感じ。
最後のシーンは本当に圧巻すぎて...外道に対する何よりの罰、対立項すら与えない徹底した救いの無さ。
ちなみに、登場したドヤ街「黄金町」のあたりは、横浜の中華街から近いにも関わらず、いまでも映像と違わない、異様な空気がある。黒澤映画の経済格差の描き方、オーバーなようで全くオーバーではないのが本当に残酷です。
花から犯人がニュッと顔を出すシーンは、「地獄の黙示録」のあのカットと同じですね。コッポラがオマージュしたのかな。
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