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EUREKA ユリイカのneroliのレビュー・感想・評価

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)
4.2
■大枠はとてもいいが、、■
 
 
217分って、長い…。
4時間まではいかないよね?なんて考えながら見始めた本作。
 
心を病んだ四人(兄弟の従兄弟は別の事件でPTSD)
四人でお互いの心の傷を癒やし始めた。
 
 
心の状態を表すセピア色の画像。
 
途中、連続殺人事件が起きる。
他殺は他人に向けられた衝動性。
衝動性が自分に向けば自殺。
 
他殺と自殺は、表裏一体。
衝動性が他人に向けらるか自分に向けられるかで同じこと。
 
他殺の犯人はわかりやすいが、とある子は、いつか自殺するんじゃないか?という思いで画面を眺めていた。
 
 
途中、心の進展と思われる、バスでの4人の旅が始まる。
 
最後の最後でカラーになり、梢の笑顔、声が戻るが…。
 
 
 
心の傷を癒すのに、映画として217分という長い時間がいるんだよという意味があるのかもしません。
 
しかし、「バスハイジャック事件」+「一歩間違えれば犯人に殺されていた」+「親の離婚」+「母親との決別」+「父親の事故死」という、これだけの心の傷を負ってしまって、四人での心の傷を負った者同士での生活+バス旅行のみで心の傷が癒えることはないでしょう。
 
治療でも一生かかる場合もあります…。
 
 
 
 
■バス旅行、地理的に連続性がない部分も、汗■
 
 
バスで、朝倉市から大自然の阿蘇へ向かう。
この間はバスで移動可能であろう。
 
しかし、阿蘇でとある事件が起こった後に、沢井が梢に「海を見に行こう」と言う。
 
阿蘇の近くの海って?と思いましたが、
実際行った海は、福岡の海の中道。
 
金印こと「漢委奴国王印」が発見された志賀島へ通じる海の中道。
 
かなりワープした感じになります〜
しかし、やっぱり絵になるのは海の中道だよな〜と思いながら見ていました〜🌊
 

青山真治監督は北九州市出身。
九州の素敵な部分を撮影に使用されたのですね〜✨

 


■青山真治監督、宮崎あおい氏、役所広司氏など〜■
 
 
2022年3月にお亡くなりになった青山真治監督。
 
本作でカンヌ国際映画祭で2つの賞、他の賞も受賞。
国際的な評価を集め素晴らしい監督さんでした。
 
とよた真帆氏とご結婚されていたのですね〜
 
 
宮崎あおい氏、この時14歳。
ものすごく可愛かった〜♡
 
そして、兄弟役の宮崎将氏は実際の兄弟だったと驚きです〜
エンドロールで、苗字が同じで、あれ?と思って見てました〜
 
 
役所広司氏、安定の名演技です〜
安心して見てられますね〜♪
 
 
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