NUZOO

EUREKA ユリイカのNUZOOのレビュー・感想・評価

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)
4.2
長いけど、全部思い返せるくらいには要素の多くない映画で見やすかった。シンプルで力強いストーリーと美しい映像に強度がある。


(黄色い)白黒映画、かつシネスコでほとんどの画がかなり効果的に設計されたショットだったのでかっこいい画だらけだった。
キャラクターが移動したりするシーンでカットを割らず引きの長回しで撮るのは実在感があっていい。ここぞというところで顔のアップ使ったりしてるのもハッとする迫力があった。特に宮崎将・あおい兄妹が画面に映るシーンは美しい映像が多い。草むらから顔を出す宮崎将の横顔とか。


人の罪がどこからきて人はそれとどう向き合うかっていうテーマにやさしさで答えていた…と思う。そこが頼もしかった。


----
青山真治監督追悼としてテアトル新宿でリマスター上映していたので再見。

壁をノックするコミュニケーションの使い方に感動した。枝葉の影が顔にかかる夜のシーンが超美しい。

前見た時と違う場面で感動したような気がしたが、エンディングは今回はなぜかそこまで感動はしなかった。ただ、前回見た時より全体と細部を行き来して観ることができてよかった。傑作。
NUZOO

NUZOO