アクションムービーとしての高さは、2部の方が印象に残りやすいほど良かった。
結局、なぜ戦争が終わったのか、スミスは一体何者だったのか、この後ザイオンはどうなっていくのか…ほとんどヒントがないまま終わってしまったため、描写やシーンが象徴するところは、一人一人が見つけていくしかない。
1部の哲学的な内容は、随分シンプルなものになった気がする。結局のところ、人間の決断には共同幻想とも捉えられる、愛や自由や平和によるところが大きい。
そして、それを共同幻想と分かりつつも、信じることで現実は変わっていく(良くも悪くも)、と言うことをキリスト教的な観点と言うよりは、極一般的に描いているように思われた。
自由意志と運命、そのどちらか一方を深く信じるのではなく、自由意志により運命が変わり、運命が自由意志を規定していくという、わかったような分からないような、そんな禅問答のような作品だった。