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アルゴ探検隊の大冒険のGattのレビュー・感想・評価

アルゴ探検隊の大冒険(1963年製作の映画)
3.7
昔、昔、CGのなかった時代、レイ・ハリーハウゼンという偉大なクリエイターが居たそうな。
時は1963年。昭和東京オリンピックの前の年。

何もないからこそ、色んな工夫して、ひとコマひとコマ作り上げた。そんな味わい深き特撮技術です。「タイタンの戦い」よりも古い作品のようですが、ファンタジーを実写で撮る事の夢の結晶のような気がします。角ばった動きが、逆に今見ると良い感じに気味悪いw

元ネタのギリシャ神話は存じませんでしたが、改変があるにせよ、ちょっと面白みの足りないストーリーだったかも。テンポも良くないし。特撮技術ありきのストーリー構成のようでした。

でも、「これを撮りたい」「こんなことが出来たらいいな」から始まる努力って素晴らしい!最後の骸骨シーンは7分ぐらいなものでしょうか。3ヶ月かかったらしい!
先人たちの情熱を感じざるを得ません。確かに今の技術進歩は素晴らしい「ライオンキング」の超CGなんて彼らが観たら何というか!でもこれは、火も煙も人も岩も衣装も実物。モンスターもストップ・モーション。船がひっくり返る時のカットだって工夫の賜物ですね。
映画技術の発展の歴史に、ちょっと想いを馳せた夜でした。
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