しゅん

初恋・地獄篇のしゅんのレビュー・感想・評価

初恋・地獄篇(1968年製作の映画)
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「キャベツを剥いたら芯が出る。たまねぎ剥いたら何が出る?」

『演劇』の平田オリザワークショップが記憶に残っていたので「たまねぎ剥いたらたまねぎが出る」が絶対正解だと思ってました。涙…


羽仁進特集で観たわけですが、やはりどうにも寺山修司の匂いを嗅いでしまう。捨て子、初恋、記憶、逃走。あぁ、われに五月を。描かれるのは嫌になるくらい恥ずかしい青春ですが、捨て去りきれない何かがあるし、無理矢理笑いながらの疾走には泣きそうになる。涙は、人間が作る一番小さい海です。

振り子を下から撮るシーンが異様で印象的。ピーナッツ、サブちゃん、三波春夫、ひょっこりひょうたん島と、流行歌の使い方がいいアクセントになっていた。
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