takanoひねもすのたり

ミストのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
3.6
父ちゃん頑張ったんだよ…😭

嵐が過ぎ去った朝、スーパーマーケットへ息子ビリーと買い物に来たディビッド。突然血まみれの老人が駆け込んで来た。霧の中で何かに襲われたらしい。気がつくと街中が濃い霧で覆われていた…。

どよーんとなる結末で有名なキング原作の映画です。これまで何回か観ていますが気が向いたので改めて鑑賞しました。

スーパーマーケット籠城で起こる人間ドラマ+モンスターパニック。
外で何が起こっているのかはっきりしないまま不安と恐怖だけが募る。
ここぞとばかりに狂信的なババアが聖書を振り回す、とりあえず状況を見極めようとする人達、とにかく強がって反発する人達、儚んで自殺する人達、集団の中に少しづつ派閥が出来上がってゆきます、社会の縮図。

自分だったらどうしたか?
と考えながら観てました。

チラッとみえた触手は気持ち悪いし、巨大イナゴやそれを捕食する飛ぶ奴、そして硫酸みたいな糸を吐き出す蜘蛛、夜になったらなったであやうく火事になりかける、阿鼻叫喚。
残っても何かは襲ってくる、外に出れば襲ってくる、助けはくるのか来ないのか、究極の判断過ぎて重い、重すぎる。

決してディビッド達の選択が間違っていたとは思わないです。極限状態で何を指針にしたら良いのか分からない、結局のところ頼るのは自分の勘です。進むか、留まるかそのどちらかしかないのなら。

それにしても、なんて無情なラストなんでしょうか。もし…が連なります。
エンドロールのBGMがヘリの音だけというのも悲壮さを際立たせてました。